ワンルームマンションで生活をしている時に、多くの人が悩まされるのが周囲の騒音です。 発生源はマンションの周辺環境から発生する騒音であったり、隣人もしくは上下の階に住む人からの音だったりします。特に住人同士の騒音トラブルは起こりやすく、それが原因で引っ越さざるを得なかったり、中には事件に発展してしまった例もあります。 そういったトラブルを避けるには、まず防音性の高いマンションを見つけ、さらに自分で防音対策をするという二重の心構えが必要です。
ワンルームマンションで生活を送るときに、騒音トラブルに悩まされないためにはどうしたらいいのか、その具体的な手段をお伝えしていきます。
1.防音性の高いマンションを見抜くコツ
まずマンションの建物の構造をみましょう。マンションの構造は防音性に大きく影響してきます。 マンションの場合アパートのように木造のものはまずないので、ある程度の防音性は確保されています。
しかし、軽量鉄骨作り重量鉄骨作りなどコストによって、マンションの構造が違ってきます。防音性が高いのは重量鉄骨造りで造られたものであり、軽量鉄骨作りの場合は 建材に鋼材を使ってあるものの、部屋と部屋との間仕切りはクロスボードやコンクリートだけということも多く、鋼材もなく、建材の厚みがない場合は音が伝わりやすいということがあります。
また上下階の構造もできれば二重床、二重天井になっているものを選びましょう。二重床の場合床と天井の間に空間があるので、そこで空気の振動を抑えて防音性を高められ、さらに暖かい空気を溜め込むことができます。
防音性の高いマンションは壁が厚いため、基本的に断熱性も高く、冬暖かく夏は涼しく過ごすことができます。防音性の高いマンションを選んでいけば、騒音のトラブルだけでなく、光熱費を節約して快適に生活できるというメリットがあります。
ワンルームマンションを内見する時にも、建物の構造について不動産屋に聞いて構造をチェックしましょう。また天井や角部屋は隣接する部屋が少ないので、騒音が少ないですが、家賃設定は高めです。
2.騒音を起こす入居者がいないかのチェックも重要
たとえ防音性の高いマンションに住んでいても、自分では防ぎようのない外的な要因によって騒音が発生することもよくあります。中でも一番対処がしにくいのは入居者による騒音です。特に生活リズムが違う人が同じマンションの中に多く住んでいると、深夜に大騒ぎをしたり、早朝から洗濯機を回すなど、自分が寝たい時間に生活音が起きることが多いので、睡眠を妨げられストレスが溜まってしまうのです。
またマンション内の入居者の属性によっては、騒音を出すことを厭わない、他人に対する遠慮や配慮のない人間が多く住んでいることもあります。そういった物件を見抜くには、まずマンションの共用部分がしっかりと管理されているかを見ます。管理人がいてしっかりと郵便受けやエントランスなどを管理清掃してくれればいいのですが、管理人がいないことで荒れ放題になってるマンションもあり、そのようなマンションは治安が悪く入居者の属性もあまり好ましくない時が多いです。
さらに繁華街の中にマンションがあり、水商売の人などが多く住んでいると、普通の人と生活リズムが違うので酒によった人間がマンションの中を闊歩したり、口喧嘩などのトラブルが起こったりして、やはりストレスを感じることが多いのです。またあまりにも学生が多いマンションも社会人とは生活リズムが違うので、深夜でも騒いだりする住人が多いです。
騒音トラブルを避けたいのであれば、どんな入居者が入っているかもあらかじめチェックしておきましょう。
3.線路や繁華街など、騒音が多いエリアには住まない
また外的要因として、もう一つ考えなければいけないのは周辺環境です。繁華街にあるようなワンルームマンションは生活面では便利なのですが、どうしても治安が悪く酔っ払いや喧嘩をする声が聞こえてきたり、深夜でも該当が明るく寝にくいことが多いです。
さらに電車の線路が近くを通る物件を選ぶと、早朝から深夜まで電車の走行音が聞こえてくるので、それが気になる人には大変な苦痛です。
周辺環境は一目見て判断しやすいですし、不動産屋に聞いても明快な答えが返ってきます。気になるポイントがあったらしっかりと確認を行いましょう。
4.賃貸物件でもできる防音対策
他人から迷惑をかけられることもありますが、自分が迷惑をかけて他人に不快にさせたことでトラブルになってしまうことも当然ながらあります。
そこで壁や床に傷をつけず賃貸物件でも手軽にできる防音対策についてお伝えします。
1.ウレタン製のパネルマットなどを床に敷く
お子さんのいる家庭に多いですが床に吸音性のあるウレタン製のマットを敷きます。床にマットを敷いておけば衝撃を吸収してくれるもので、足音を発生させることなく、下の階に自分の足音が響くことを防げます。 上の階の足音、特に駆け回る音などは大変なストレスになりますので、自分が2階以上に住んでいる場合は、こういったマットを敷いておけば下の階に迷惑をかける事なく安心して過ごせます。
2.吸音性のあるカーテンを使う
最近のカーテンは大変高機能なものが多く、遮光性の高いもの、断熱性があるもの、そして防火性あるカーテンなど多機能カーテンが増えています。厚みのある防音性カーテンを利用すれば、外からの音を防いでくれるだけでなく、自分が起こした音を外に出すことも防いでくれるので一石二鳥です。厚みのあるカーテンは断熱性も高いので冬に使うと尚快適に生活できます。
3.窓の隙間をふさぐ
防音対策として最も有効なのは窓を二重にすることです。 しかし賃貸物件の場合二重窓にする工事は現実的なプランではないので、できるだけ窓の隙間を塞いで外に音が漏れるのを防ぎましょう。
窓をそレほど開閉しない生活をするのであれば、窓枠に防音性のあるゴムやテープをはめ込んでいけば、外に音が漏れることを防げます。 またガラスに防音性のあるシートを貼るだけでも効果が見込めます。窓も外気が入ってきやすい場所なので、隙間を塞ぐことで断熱性を高める効果が見込めます。
4.隣人などの騒音がうるさくしてしかたない時には
自分がどんなに努力をしても、隣人の生活が改善されず、騒音がうるさくて仕方がない時には、直接訴えずに、マンションの管理組合や管理人に相談をしましょう。賃貸物件を借りる時には、最初にトラブルがあった時、ここにに相談してくださいという窓口を伝えられるはずです。
そういった不動産管理会社に相談をすれば、入居者に対して注意をしてくれるので迷惑な入居者の行動も改められるはずです。とにかく第三者を解体して注意をしてもらうようにしましょう。
あまりにもうるさいからといって、直接当時者に伝えるのは避けた方が良いです。人間対人間になると、どうしても憎しみという気持ちが生まれてしまい、事件を引き起こしかねません。第三者を介して、間接的に匿名で伝えてもらうことでトラブルを防げるのです。
5.トラブルを無くすためには、事前の挨拶も重要
トラブルをなくすには、まず引越し後の最初の挨拶が重要とも言えます。引っ越してきた時には両隣に住んでいる人、また上下階に住んでる人に粗品を持って挨拶に行きましょう。そうすると自分の上の階もしくは下の階にどんな人間が住んでいたかということを意識するようになるので、騒音を出す行動に制限がかかるのです。誰にも効果があるというわけではないですが、こうしたちょっとした配慮だけでもトラブルを避ける効果が見込めます。
まとめ
マンションでトラブルを避けるにはまず防音性の高いマンションを選ぶこと、、そして音が発生しにくいマンションを選ぶこと、さらに自分ができる防音対策をしっかりすることの3つのステップが重要になってきます。騒音は物件選びの段階では軽視しがちですが、生活を送る上では、非常に大きな影響を与えます。実際にマンションの騒音トラブルになって殺傷事件が起きたと 言う事例を聞いたこともがある人もいるでしょう。
そういった事件を引き起こさないためには、まず自分ができる最大の対応策をしておくことが重要なのです。