一人暮らしを始める時にどんな部屋に住めばいいのか、その点を迷っている人もいるかもしれません。一人暮らしで部屋を借りるとしたらできるだけ広い部屋に住みたいという人も多いはずです。ワンルーム物件というとキッチンと部屋が分かれていないので使いにくく、狭いのではないかと感じる人もいるようです。しかし部屋の選び方や使い方によってはワンルーム物件は1K以上の物件よりも住みやすく、快適な生活を送れます。ここではワンルーム物件の選ぶときのポイント、そして広く使うためのコツなどをお伝えします。
1.ワンルームにも様々な広さの物件がある
また一口にワンルーム物件といっても色々な広さがあることを知っておきましょう。ワンルーム物件で6畳程度の部屋でしたら基本的には15平方メートル程度です。8畳以上でしたら20平方メートル以上、12畳ぐらいのワンルーム物件の場合ならば部屋全体も面積は25平方メートル程度になります。逆に4.5畳程度の場合は15平方メートル以下と、非常に小さなコンパクトにまとまった部屋です。
面積によって当然家賃は比例して変わってきますので狭、ければ狭いほど家賃を安くなる傾向にありますし、広い部屋ほど家賃は高くなります。1K物件と比較をすると、1K物件は20平方メートル程度の部屋を借りた場合、6畳の居室と2畳程度のキッチンという構成が多いです。そのためワンルーム物件は1部屋しかありませんが、その分部屋自体の面積は1.5倍ほどの広さが確保できます。
2.キッチンと区切られないので、部屋自体は広く感じる
ワンルーム物件の最大のメリットはキッチンと部屋を分けていないので、部屋を広く使えるという点です。キッチンをどこに設置するかというのも部屋によってまちまちであり、玄関から部屋に出る通路の脇にコンパクトなキッチンを配置しているもの、また玄関を開けるとバストイレがあってその先に広いワンルームの部屋を配置。さらにその隅にキッチンを配置しているものがあります。前者の場合は一応キッチンとワンルームの部屋を分けているために区別しながら使うことはできますが、キッチンに物を置いたりすることはできませんし、冷蔵庫も高さ50センチ程度のキッチンの下に入る小さなものしか置けないでしょう。
後者の場合はキッチンのスペースをある程度確保できますが、本当に部屋の中にキッチンがある状態になるので、キッチンで調理をしている時の臭いが部屋の中に広がってしまう恐れがあります。
ワンルーム物件は8畳以上の広めの部屋を確保しやすいので、そこが1K物件と違って一番メリットを感じられるポイントになるでしょう。広い部屋があればベッドを置いてもテーブルやソファーを置くことも可能ですし、大型のテレビも設置できます。開放感のある生活を味わいたいのであれば、ワンルーム物件を選ぶ方がメリットを感じやすいのではないでしょうか。
3.収納をどこにするかで広さの感じ方も変わってくる
ただしワンルーム物件で気をつけなければいけない点として、収納が意外と少ないということです。部屋の広さを確保するために、クローゼットや押入れ、その他のちょっとした収納などのスペースがほとんどない物件も多いのです。せいぜい洋服をしまうドア付きのスペースがわずかに用意されているだけというワンルーム物件も多く、部屋を内覧した時は、広く感じることが多いのですが、実際に住んでみると収納場所がないので、仕方なく収納用品を買ってきておくために結果的に部屋が狭くなってしまうこともあります。
また収納力を少しでも確保しようとして、背の高いタンスなどの収納家具を買ってくると、部屋で過ごす時に視線が遮られて、結局部屋の印象が狭いと感じてしまうこともあります。部屋を広く感じさせるには、視線の高さよりも上に物を置かないというのが鉄則ですが、収納スペースを確保するためにはそういった視線以上の高さを持つ収納グッズを買わなければいけないこともあります。
そこでワンルーム物件を広く使うコツとして、ロフトベッドを使うという手もあります。ロフトベッドはロフトの上がベッド、そしてその下が収納スペースになるので収納と寝る場所の二つを同時に確保できます。機能性は非常に高いのですがあまりデザイン性の高い商品がなく、どうしても金属製の無機質な印象のものを選ぶしか無い、というデメリットもあります。またロフトの上で寝るので、寝る時に上に圧迫感がありますし、階段を昇り降りするのが面倒ということもあるでしょう。収納力を確保するか、それとも部屋の広さを確保するかは個人の嗜好によって変わってきます。ロフトベッド以外にも引き出し付きのベッドもありますから、そこに下着や洋服を収納すれば、多少の収納力を確保できます。
4.料理を良くするという人には不向きな面もある
ワンルーム物件がおすすめできないのは料理を良くするという人です。キッチンが狭いですし、ワンルーム物件に備え付けのキッチンというと電熱器と小さなシンクというのが典型的なパターンです。最近ではIHヒーターになっているものありますが、ガスコンロで直火で本格的に調理をしたいという人は設置場所もなく、ガスが通っていないこともあるのでガスコンロの設置自体が不可能です。
また先に述べたように大きな冷蔵庫を設置するスペースもありませんし、自分が普段過ごす部屋に大きな冷蔵庫やキッチンが一緒にあるというのも、生活感が表に出てしまうので、避けたいという人もいるでしょう。おしゃれで都会的な生活を楽しみたい、それでいて料理もしっかりとしたいという人にとってはワンルーム物件よりもキッチンと居室がしっかりと分かれている1K物件の方が使いやすいかもしれません。
むしろ自宅でほとんど料理をすることがなく、スーパーやコンビニで買ってきた弁当や惣菜などしか食べない。また家で調理をしても電子レンジや冷凍食品ぐらいしか調理をしないということであれば、キッチンの必要性がほとんどない上に大型の冷蔵庫が不要であるため、ワンルーム物件の方が住みやすいと言えます。
5.ドアを開けるといきなり部屋になるので、防犯面も注意
ワンルーム物件を使う時の注意点として防犯上の注意点もあります。普通の1K物件の場合は玄関ドアを開けるとキッチンがあり、そしてその奥に居室があるという間取りになっています。一方でワンルーム物件の場合は玄関を開けるといきなり部屋があるという間取りもあります。そうなると強引な勧誘をする業者や新聞屋が家に入ってきた時に簡単に室内に入られてしまうことでもありますし、室内に侵入されないまでも部屋の中の様子が一瞬で見られてしまうという恐れがあります。
ワンルーム物件に住む時は玄関からいきなり部屋の中の様子が丸見えにならないように、できればのれんやパーテーションなどの目隠しをしておくのが良いでしょう。
また宅配便を装った不審者などが入ってくる恐れがあるので、できればモニター付きインターホンのある物件を選ぶか、自分でモニター付きインターホンを設置しましょう。
まとめ
ワンルーム物件が向いている人とは、基本的には料理をそれほどせずに部屋をのびのびと使いたいという人です。ただし収納の悩みもついて回りますから、賢く収納ができる便利グッズを購入したりそれほど家に物を置かないように気を配ったりするなど、部屋を選ぶ時に自分の生活スタイルの再確認が必要になってくるでしょう。